若潮丸とは? わかりやすく解説

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さんふらわあ7

(若潮丸 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/08/20 17:01 UTC 版)

さんふらわあ > さんふらわあ7
さんふらわあ7
基本情報
船種 クルーズ客船
船籍 日本
ギリシャ
所有者 関西汽船
運用者 関西汽船
建造所 臼杵鉄工所(1165番船)
母港 大阪港/大阪府
姉妹船 黒潮丸
IMO番号 7323449
115613(※船舶番号)
MMSI番号 237031000
改名 (1973-1979)若潮丸
(1979-1991)さんふらわあ7
(1992-1995)アポロン
(1995-2002)ミノアンプリンス
(2002-2014)ゴールデンプリンス
建造期間 1972年 - 1973年
就航期間 1973年 - 2011年
経歴
起工 1972年12月12日
進水 1973年4月4日
竣工 1973年6月29日
就航 1973年
運航終了 1991年 (さんふらわあ7)
引退 2011年
最後 2014年トルコで解体
要目
総トン数 7,494 トン
全長 124.9 m [1]
垂線間長 115.0 m[1]
最大幅 17.2 m[1]
深さ 6.8 m
機関方式 ディーゼル
主機関 日本鋼管-SEMT ピルスティク 2基[1]
出力 21,600 ps[1]
最大速力 25ノット[1]
旅客定員 764名
乗組員 62名
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さんふらわあ7は、関西汽船が運航していたクルーズ客船。竣工時はRORO貨客船若潮丸であった[2]

概要

黒潮丸に続く関西汽船の沖縄航路向けのRORO貨客船の第二船として、臼杵鉄工所で建造され、若潮丸として1973年6月に阪神 - 奄美 - 沖縄航路に就航した。1978年3月、フェリーくろしおの投入によりフェリー航路化されたため係船かつクルーズ客船に改装された。

1978年末に海外就航可能なクルーザーへの改造を決定し「X丸構想委員会」を設立し「近海国際船級の取得」「収容人数1000名」「船床のベッド化」「公室の充実と公室席数とベッドの比を1以上とする」の4点を目標とし、その後ゆとりと安全性を考慮し内航時805名・外航時500名の定員とし1979年6月に改装を完了しさんふらわあ7として再就航した[1]。関西汽船で初めて「さんふらわあ」塗装が導入され、竣工直後は国内クルーズに用い12月には国際船級取得に向けての改装を行い12月24日より海外クルーズ運用を開始した[1]。主にチャーター客船として使用され、少年の船、青年の船、修学旅行、洋上セミナーなどで利用された。主な団体利用としては1980年の四国創価学会所属メンバーの横浜訪問[3]、1987年から1989年まで3回のピースボートによるクルーズ[4]などがある。

1991年1月22日に関西汽船から引退[5]、海外売船され、ギリシャエピロティキライン英語版アポロン(APOLLON)として就航した。クルーズ客船として使用され、定員は500名に減少した。

1995年ミノアンラインズ英語版に売却され、ミノアンプリンス(Minoan Prince)となった。

2002年11月、SEAFIGHTER NAFTIKI ETERIAへ売却され、ゴールデンプリンセス(Golden Prince)となり、イラクリオン発着のミニクルーズで使用された。

2007年4月にピレウスの造船所でドライドックに入ったが、その後、安全基準の強化のため、運航はサントリーニ島発着のワンデークルーズのみに限定された。

2011年以降、イラクリオンで係船されていたが、2014年4月、解体のためトルコへ売却された。

設計

クルーズ客船への改造にあたり、船首甲板と船尾甲板のクレーンは撤去されたが、右舷船尾に設置されていたランプウェイは残された。船体の上部と後部に船室が増設され、片弦5艘ずつ救命ボートが設置された。貨客船を改造したため、バス・トイレ付の船室は2室のみであるなど、クルーズ客船としての設備は不十分であった。

海外売船後、残されていたランプウェイも撤去されデッキが延長されるなど、クルーズ客船としてさらに改造を受けている。

船内(さんふらわあ7時代)
  • ナビゲーションデッキ
  • Aデッキ
    • A客室(2名×5室、4名×24室 最前部両舷の計2室のみバス・トイレ付[1]
    • 医務室・薬局・病室
    • バスルーム
    • アスレティックエリア
    • スポーツデッキ(風防ガラス付き)
    • デッキバー
  • Bデッキ
    • B客室(6名×24室、8名×25室、ソファーベッド計25名)
    • バスルーム
    • レインボーサルーン - トロピカルな雰囲気とゲーム卓を設ける[1]
    • ビデオスクリーン
    • プールデッキ
  • Cデッキ
    • レストラン「ローズ」
    • カフェテリア
    • メイプルラウンジ
      • カクテルバー
      • ダンスフロア
  • Dデッキ
    • D客室(6名×5室、8名×9室)
    • 岩風呂大浴場
    • エントランスホール
      • 案内所・テレビ局・放送室
      • ショップ
      • パーサーズオフィス
      • オーガナイザーズルーム
    • ゲームコーナー
    • 図書室
  • Eデッキ
    • E客室(4名×3室、6名×6室、8名×4室)
    • 和室(内航時215名、外航時160名 見本市展示場を兼ねる[1]
    • ランドリー
    • さんふらわあホール(2層吹抜)
      • ステージ
      • 楽屋・ミキサールーム
  • Fデッキ
    • F客室(4名×1室、6名×3室、8名×4室 内航時のみ使用[1]

脚注

  1. ^ a b c d e f g h i j k l 改装クルーザー"さんふらわあ7" - 船の科学1979年12月号
  2. ^ ferry_sunflowerのツイート(1452908331509510149)
  3. ^ 池田先生と四国 3つの原点”. 四国創価学会. 四国創価学会. 2020年2月22日閲覧。
  4. ^ 過去クルーズ一覧”. ピースボートステーション. ジャパングレイス. 2016年2月17日閲覧。
  5. ^ ミニニュース さらば「さんふらわあ7」!! - 船の科学1991年3月号

外部リンク




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