航続距離の延長へ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/10 05:50 UTC 版)
「エアバスA330」の記事における「航続距離の延長へ」の解説
A330-200/-300の受注は好調に推移した。2004年4月にボーイングが新型双発中型機となる787の開発を決定した後もA330の受注は伸び続けたほか、2006年12月にエアバス自身が新型双発機のA350 XWBの開発を発表しているが、A350 XWBの引き渡し開始までにもA330の受注機数は増え続けている。A330とA350 XWBはどちらも双発のワイドボディ機であり、市場を奪い合うようにも見えたが、長距離向けにはA350 XWB、中短距離向けには機体価格が低いA330と棲み分けがなされた。 A330に対するETOPSの認可範囲は段階的に広げられ、2009年にはEASAによって、A330の全タイプに対してETOPSの制限を240分とすることが認められた。A330は世界で初めて240分のETOPSを認可された機種となった。 エアバスは航続力や収容力のさらなる強化を図り、2012年11月29日、A330-200/-300それぞれで最大離陸重量を242トンに増強する改良型を発表した。この改良型では空力性能やエンジンの細かい改善に加えて、A330-300では初となる中央翼燃料タンクもオプション設定された。これにより、A330-300は最大離陸重量235トンの既存仕様より500海里(約930キロメートル)、A330-200では同238トンの既存機より350海里(648キロメートル)延長される。この242トン仕様の初号機はA330-300で、2015年1月12日に初飛行し、同年5月にデルタ航空に対して最初の引き渡しが行われた。
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