自然条件と先住民族
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/02 16:08 UTC 版)
「スラヴ民族の北東ルーシへの移動」の記事における「自然条件と先住民族」の解説
「ru:Ополье (природный район)」および「ru:Залесье」も参照 北東ルーシの中核をなすロストフ・スーズダリ地方は、自然環境的地域区分としてはオポリエ(ru)地域に分類される。オポリエは、農耕用に適した広大で肥沃な黒土地帯であることに基づく区分であり、ウラジミルスキエ・チェルノジョームィ(ウラジーミルの黒土地帯)という名でも知られる。オポリエへのスラヴ民族の入植は、森林面積が縮小し、気温の安定化によって豊富な収穫を可能にした、中世の気候最適期に相当している。 スラヴ民族が移住する以前の北東ルーシには、メリャ族、ムーロマ族、メシチェラ族(ru)、ヴェシ族、チュヂ・ザヴォロチスカヤ(ザヴォロチエのチュヂ)族(ru)などのフィン・ウゴル系の諸部族が定住していた。ロシアの多くの研究者が、スラヴ民族が移住した地における、フィン・ウゴル民族の人口密度の希薄さについて言及しており、その人口密度の希薄さの理由としては、狩猟、採集、漁労、牧畜を主体とし、農業はわずかに行われていたのみであったことを挙げている。また、フィン・ウゴル系先住民の居住地は湖畔や河岸に集中しており、それらの水域から遠く離れた地域は人口希薄地帯になっていた。
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