腹びれイルカとは? わかりやすく解説

はるか (イルカ)

(腹びれイルカ から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/05 20:34 UTC 版)

はるか(生年不明 - 2013年4月4日)は、「第4のひれ」(腹びれ)をもつメスハンドウイルカである。通称「腹びれイルカ(はらびれイルカ、four-finned dolphin)」。日本の和歌山県太地町で発見された。世界で唯一、生体が飼育され、鯨類の進化を解き明かすものとして、「はるか研究プロジェクト」により研究された。


注釈

  1. ^ a b c はるかは、発見当初は「オス・5歳」と推定された[4][8]。のちに、メスと推定され、推定年齢は10歳ぐらいとなる[11]。2013年死亡時には年齢が、推定15歳(捕獲時の年齢は推定8歳)と発表されたり[6][15]、推定20歳(捕獲時の年齢は推定13歳)として報道された[7][16]
  2. ^ 観察用のビデオは、高画質ビデオカメラおよび超高速ビデオカメラを使用している[12]
  3. ^ 「ハズバンダリーの訓練」とは、受診訓練、受診訓練動作(husbandry training, husbandry behaver)などと言われ、健康診断や獣医学的ケアに役に立つ基礎訓練のこと[19]
  4. ^ 一方、水族館プロデューサーの中村元は「はるかちゃんはけっこう愛想がよくて、(筆者の前に)遊びにやってきてくれる」と公表している[21]
  5. ^ 翌29日早朝に漁師がイルカの腹の突起物に気づき、くじらの博物館・副館長の白水博(獣医師)が腹に一対のひれがあることを確認した[24]

出典

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  2. ^ a b c 加藤浩二 (2013年5月4日). “「世界初“腹びれイルカ”無念の突然死… 先祖返り?謎の解明は続く」”. 産経新聞(イザ!). オリジナルの2013年5月5日時点におけるアーカイブ。. https://megalodon.jp/2013-0505-0252-12/www.iza.ne.jp/news/newsarticle/natnews/topics/651551/ 2013年5月5日閲覧。 
  3. ^ a b “世界に例ない腹びれあるイルカ死ぬ…和歌山”. YOMIURI ONLINE(読売新聞). (2013年4月5日). オリジナルの2013年4月15日時点におけるアーカイブ。. https://megalodon.jp/2013-0415-0706-18/www.yomiuri.co.jp/national/news/20130405-OYT1T00502.htm 2013年4月15日閲覧。 
  4. ^ a b c d e f g asahi.com:第4のひれ持つイルカ発見 退化したはずの後ろ脚? - サイエンス 2006年11月04日 『asahi.com』 朝日新聞社 2013-4-16閲覧 (cache)
  5. ^ a b c d e f asahi.com:愛称「はるか」に 世界で唯一「第4のひれ」持つイルカ - 社会 2007年12月22日18時37分 asahi.com(朝日新聞社) 2013-4-16閲覧 (cache)
  6. ^ a b c d e f g 博物館の舞台裏 (7) 〜マリナリュウム〜 2012年11月17日 『太地町立くじらの博物館公式 飼育日記』web 2013-4-17閲覧
  7. ^ a b c d e f g h i j 瀧谷 亘 (2013年4月7日). “遺伝子研究は継続 腹びれイルカ「はるか」 死因は多臓器不全”. Kumanoshimbun Online≪熊野新聞・ヤタガラス≫. オリジナルの2013年4月18日時点におけるアーカイブ。. https://megalodon.jp/2013-0418-0557-25/kumanoshimbun.com/news/2013_04/20130407_00.htm 2013年4月17日閲覧。 
  8. ^ a b c d e f g h イルカ:腹びれ見つかる…陸上生活、足の痕跡−今日の話題 2006年11月4日20時39分(最終更新時間11月4日22時28分) MSN毎日インタラクティブ 毎日新聞 記・神門稔 2013-4-16閲覧 (cache)
  9. ^ a b c d e f 腹びれイルカ 新居に引っ越し くじらの博物館 2007年12月13日付 『南紀州ウェブプレス』 南紀州新聞社 2013-4-16閲覧
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  16. ^ a b “「次世代をつくりたかった」 腹びれイルカ死亡を受け研究者ら記者会見”. 紀南新聞online(紀南新聞社). (2013年4月7日). オリジナルの2013年4月18日時点におけるアーカイブ。. https://megalodon.jp/2013-0418-1057-06/www.kinan-newspaper.co.jp/history/4/7/02.html 2013年4月18日閲覧。 
  17. ^ a b c d e f g h 「腹びれイルカに子宝を 遺伝子解析 進化探る 和歌山の博物館 繁殖へ」 毎日新聞 2009年(平成21年)12月9日(水)夕刊 記・神門稔
  18. ^ a b c d e f 藤原弘 (2013年4月6日). “イルカ:「はるか」死亡、教授ら会見 研究継続、レプリカ作りも−−太地/和歌山”. 毎日jp(毎日新聞). オリジナルの2013年4月17日時点におけるアーカイブ。. https://megalodon.jp/2013-0417-1337-15/mainichi.jp/area/wakayama/news/20130406ddlk30040411000c.html 2013年4月17日閲覧。 
  19. ^ ハズバンダリー・トレーニング①,② Dolphins Pacific(ドルフィンズ・パシフィック:パラオのイルカショー会社)コーヒーブレイク お茶うけシリーズ 第69回:「イルカの健康診断」 - 富士通(富士通アドバンストソリューションズ) (PDF) 2013-4-19閲覧
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  29. ^ a b c d e バンドウイルカ「はるか」 子孫繁殖を くじらの町 和歌山・太地 westライフ MSN産経west 2013.1.28 21:47 1頁2頁 2013-4-17閲覧
  30. ^ a b “腹ビレイルカの研究成果 東京海洋大学院教授が報告”. 紀南新聞online(紀南新聞社). (2011年11月14日). オリジナルの2013年4月18日時点におけるアーカイブ。. https://megalodon.jp/2013-0418-1749-16/www.kinan-newspaper.co.jp/history/11/14/02.html 2013年4月18日閲覧。 
  31. ^ a b NHK オンライン (2011年11月28日). “NHK テストの花道 - 過去の放送 - 「BENBUキャンパスツアー 東京海洋大学」”. 2013年4月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年4月18日閲覧。
  32. ^ 鯨の追込み漁、鯨の解体、太地港だより 〆ちゃんのデジカメ画像 2006年10月29日(畠尻湾で撮影) マゴンドウ鯨、バンドウイルカの捕獲 『くじらの〆谷商店(シメタニショウテン)web』 2013-4-16閲覧
  33. ^ a b c 「腹ビレあるイルカ 博物館に移送 太地で特製担架に乗せ慎重に」 産經新聞 2006年6月14日
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  36. ^ a b イルカ悠々 大水槽に…和歌山・太地:動物トピックス:季節自然:関西発 2007年12月12日 『YOMIURI ONLINE(読売新聞)』 2013-4-18閲覧 (cache)
  37. ^ a b c “くじらの博物館 腹びれイルカ病死 研究チーム会見 和歌山”. MSN産経ニュース(産経新聞). (2013年4月6日). オリジナルの2013年4月15日時点におけるアーカイブ。. https://megalodon.jp/2013-0415-0707-51/sankei.jp.msn.com/region/news/130406/wky13040602070003-n1.htm 2013年4月18日閲覧。 
  38. ^ 須川達也 (2013年4月6日). “さよなら「はるか」 人気集めた腹びれイルカ死ぬ 太地町”. 熊野新聞オンライン≪熊野新聞・ヤタガラス≫. オリジナルの2013年4月19日時点におけるアーカイブ。. https://megalodon.jp/2013-0419-1346-18/kumanoshimbun.com/news/2013_04/20130406_00.htm 2013年4月19日閲覧。 
  39. ^ マリナリュウムの新メンバー♪ 2013年3月1日 『太地町立くじらの博物館公式 飼育日記』web 2013-4-17閲覧
  40. ^ 世界唯一の“腹びれイルカ”死ぬ NHKニュース 2013年4月4日 20時30分足の名残あるイルカ死ぬ - NHK関西のニュース 2013年4月4日 19時29分。どれも2013-4-18閲覧
  41. ^ a b c 須川達也 (2007年1月1日). “クジラの学術ネットワーク 「くじらの博物館」進む友好館提携 世界的に貴重「腹びれイルカ」がもたらす幸運”. 南紀州ウェブプレス(南紀州新聞・熊野新聞). オリジナルの2013年4月16日時点におけるアーカイブ。. https://megalodon.jp/2013-0416-1734-33/kumanoshimbun.com/back_number/2007_01/20070101_01.htm 2013年4月18日閲覧。 


「はるか (イルカ)」の続きの解説一覧

腹びれイルカ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/24 10:08 UTC 版)

くじらの博物館」の記事における「腹びれイルカ」の解説

博物館は、世界で唯一の飼育として、腹びれのあるバンドウイルカ「はるか」メス:-2013年4月4日)を、海洋水族館にて2006年から2013年まで飼育展示注目集めた通称「腹びれイルカ」。2006年捕獲され東京海洋大学などが「先祖返り」や鯨類進化の過程として研究しレントゲン撮影「はるか」には指の骨があることが判明している。 詳細は「はるか (イルカ)」を参照

※この「腹びれイルカ」の解説は、「くじらの博物館」の解説の一部です。
「腹びれイルカ」を含む「くじらの博物館」の記事については、「くじらの博物館」の概要を参照ください。

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