股関節炎発症
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/02 16:34 UTC 版)
前述のように阪神大賞典出走後の4月7日、ナリタブライアンは右股関節炎を発症していることが判明した。故障を発症する2か月前の1995年2月、関西テレビ・フジテレビ系列で放送されていた視聴者参加型オークション番組『とんねるずのハンマープライス』に、関係者から提供されたナリタブライアンのたてがみ数十本が出品され、44万円で落札された。競馬社会では現役競走馬の馬のたてがみを切ることは縁起が悪いというジンクスが存在するが、実際に出品から2か月後の同年4月にナリタブライアンは故障を発症した。大久保は後にそのジンクスを念頭において、「ナリタブライアンが走らなくなったのはたてがみをとられてからだ」とコメントした。 復帰後のナリタブライアンの体調については、万全ではないという判断が多くなされた。大川慶次郎は天皇賞(秋)のあと、厩舎において同馬を見た際の印象について、「整体が狂っている、それもかなり重症ではないか」、「肉がまったくなく、全盛期を100とすれば60か70」と回顧している。大川は、ナリタブライアンの体調が引退するまでに故障前の状態に戻ることはなかったと述べている。岡部幸雄は天皇賞(秋)出走時の状態について「全然、覇気がなかった」と評している。また、ジャパンカップにおいてランドに騎乗したマイケル・ロバーツは「本来のブライアンを知っているだけに、あの馬が以前の状態で出てきたら勝つのは難しいと思っていた。が、今日のブライアンは、私が記憶していたブライアンではなかったので、陣営には申し訳ないが、最初から敵ではないと見ていた」とコメントした。天皇賞(秋)から有馬記念にかけてのレースぶりについて、的場均と武豊はともに「途中まではいい感じだったが、直線で止まってしまった」とコメントした。大久保は復帰後のナリタブライアンの走りについて、「利口な馬だから一杯に走らないところがあったんじゃないかと思うんだ。加減して走っているというのかな。また傷めるんじゃないかと自分で考えて、これ以上の能力は出したくない、ってブレーキをかけているという感じだった」と述べている。
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