羅刹との戦い
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/12/28 06:34 UTC 版)
羅刹の王、ラーヴァナにラーマの妻であるシーターが誘拐されると、ラクシュマナはラーマとともにシーターの奪還のために尽力することになった。ラーマたちはヴァナラを味方につけ、ランカー島に攻め込んだが、この戦いでラクシュマナも数々の武勲を上げている。 特にラクシュマナの活躍で大きいものは、インドラジットを打ち取ったものである。このインドラジットは、かつてインドラをも打ち負かしたという戦歴の持ち主であり、姿を消す魔術と恐ろしい弓の使い手であった。事実、インドラジットが矢を放つと天地が覆い尽くされ、豪雨のように降り注ぐ矢によってラーマとラクシュマナは2度までもインドラジットに不覚を取り重傷をおっている。さらに、インドラジットはシーターの幻を造りだし、ハヌマーンの目の前でシーターの幻を殺してみせるというパフォーマンスを行った。これによってラーマの士気は低下し、報告を受けたラーマ自身も絶望に悶えヴィービシャナがインドラジットの幻術に違いないと進言しても、これが耳に入らない程度に茫然自失の状態に陥った。 ラクシュマナは悲しみにふけるラーマに対し、インドラジットの打倒を宣言し、ヴィービシャナの協力を得て、インドラジットとの戦いに向かった。このとき、インドラジットは魔法の儀式を終了させていない状態であり、万全の状態ではなかったものの、ラクシュマナと死闘を繰り広げた。このとき、ラクシュマナはインドラジットの毒蛇のような矢を受け、血みどろになりながらも、「汝の矢は軽く、ちくちくして肌に気持ちがいいわ。戦場でこんな弱い矢にあたったのは初めてだ」と豪胆さを示し、ついには神授の矢をもってインドラジットの首を刎ねて勝利した。
※この「羅刹との戦い」の解説は、「ラクシュマナ」の解説の一部です。
「羅刹との戦い」を含む「ラクシュマナ」の記事については、「ラクシュマナ」の概要を参照ください。
- 羅刹との戦いのページへのリンク