線維化モデル動物での研究
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/16 18:40 UTC 版)
「ピルフェニドン」の記事における「線維化モデル動物での研究」の解説
動物モデルでは、ピルフェニドンは全身性の抗線維化活性を示し、肺、肝、心、腎での生化学的および病理組織学的(英語版)線維化指数を減少させる。 ピルフェニドンは複数の肺線維症動物モデルで一貫して抗線維化(英語版)作用を示した。これらの内ブレオマイシンモデルは肺線維症モデルとして最も広く用いられる。このモデルでは、マウスやハムスター等の様々な動物種を用いてブレオマイシン投与による酸化ストレスで急性の炎症を生ぜしめ、肺線維症を惹起する。多くの研究でピルフェニドンがブレオマイシン誘導性肺線維症を軽減することが示されている。ブレオマイシン42日間投与の前後にピルフェニドンを投与した研究では、ブレオマイシンと同時にピルフェニドンを投与開始すると初期の肺浮腫と肺の線維化が最小限となることが示された。この研究は、肺での蛋白質発現を評価しており、ピルフェニドン投与で炎症誘発性蛋白質や線維形成性(英語版)蛋白質の発現量が正常化することを発見した。肺線維症の進行中および成立後におけるピルフェニドン投与についても同様の蛋白発現減少が観察されており、ピルフェニドンが治療薬として応用可能であることを意味している。 ピルフェニドンの抗線維化活性は心臓、腎臓、肝臓の線維化症についても確認されている。これらのモデルで、ピルフェニドンは一貫した線維化減少作用および線維形成性因子発現低下作用を示した。
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