統辞、文法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/16 07:02 UTC 版)
語順はVSO型が多いが言語によって異なり、かなり自由なものもある。また一部に能格言語がある。形容詞・修飾語は一般に名詞の後につけるが、冠詞(単数定冠詞 te など)は名詞の前につける。文法関係は語順や前置詞などで示す。 また特異な共通点として、所有表現に「a-クラス」と「o-クラス」の区別がある。前者はある人・物によって作られた・所有されているなど(譲渡可能)を表現し、後者はそうでないもの(切り離せない何らかの関係)を表現する。例えばマオリ語では聖書のエレミヤ書(エレミヤが書いたとされる本)を Te Pukapuka a Heremaia、ヨシュア記(ヨシュアのことを書いた本)を Te Pukapuka o Hōhua という(この場合の a と o は前置詞的に用いるが、所有形容詞にも区別がある)。 マレー・ポリネシア祖語にあったと考えられる接辞による語形成は消失しているが、畳語が多い点は受け継がれている。人称代名詞の一人称双数・複数「われわれ」には、他の多くの言語と同様に包括形・除外形(話し相手を入れるか入れないか)の区別がある(サモア語には一人称単数の包括形というのがあって、相手に甘える言い回しに用いる)。
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