紫外-可視-赤外吸光
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/11 07:02 UTC 版)
光散乱に加えて、減衰および信号損失は特定波長の選択的吸光によっても起こる。ある素材において起こる吸収については、次のような電子的要因と分子的要因の両方を考慮する必要がある。 電子レベルにおいては、電子軌道が紫外および可視光領域の特定の波長もしくは周波数の光量子(光子)を吸収できるような間隔になっているか(量子化されているか)に依存する。これが色の原因である。 原子もしくは分子レベルにおいては、原子および分子、化学結合の振動周波数、原子や分子がどれだけ密に充填されているか、そして原子や分子が長距離秩序を示すかに依存する。これらの要素は物質の赤外線、遠赤外線、マイクロ波、電波などの長波長な電磁波の伝達能力を決定する。 特定の物質による赤外光の選択的吸光はその物質の振動周波数(もしくはその整数倍)と光波の周波数が一致した場合に起こる。原子および分子が異なれば振動の固有周波数も異なるため、物質はそれぞれ異る周波数(もしくはスペクトル領域)の赤外線を選択的に吸収することになる。
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