紛争資源として
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/10 02:51 UTC 版)
タンタルは紛争鉱物の1種であるとされる。コルンブ石とタンタル石の産業上の名称であるコルタンからはニオブとタンタルが抽出されるが、中部アフリカでも採掘される鉱石であり、コンゴ民主共和国(かつてのザイール)における第二次コンゴ戦争とタンタルが関わってくる理由となっている。2003年10月23日の国連報告によれば、密輸も含めたコルタンの輸出が、第二次世界大戦以来最悪の死者数記録となる、1998年以降だけで約540万人が死んだコンゴにおける戦争を助長しているとされる。コンゴ盆地の武力紛争地帯においてコルタンのような資源を収奪することに伴う、責任ある企業行動、人権、野生生物の危機といった倫理上の問題が問われるようになっている。しかし、コルタンの採掘はコンゴの地域経済にとっては重要であるが、世界のタンタル供給に占める割合は通常は小さい。アメリカ地質調査所の年鑑は、この地域のタンタル生産量は、2002年から2006年にかけての世界のタンタル生産量の1パーセント未満で、2000年と2008年に10パーセントに達したのが最高であるとしている。 「ソリューションズ・フォー・ホープ・タンタルプロジェクト」の目的は、「コンゴ民主共和国から紛争と関係しないタンタルを供給する」ことであるとされている。
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