糖蜜を使う甲類焼酎との違い
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/13 05:54 UTC 版)
「奄美黒糖焼酎」の記事における「糖蜜を使う甲類焼酎との違い」の解説
日本の本土や韓国の甲類焼酎(現在の酒税法では「連続式蒸留焼酎」と称する)の多くは、現在糖蜜を原料に使用している。原料植物のサトウキビは黒糖焼酎と共通であるが、次のような違いがある。 アルコール発酵の原料は、奄美黒糖焼酎が固形(ブロック)の黒砂糖(含蜜糖)を湯に溶かした糖液と米麹であるのに対して、甲類焼酎は白い砂糖に精製する際に副産する黒い廃糖蜜(モラセス)が主で、場合によっては少し煮詰めたサトウキビ絞り汁も使われる。また、甲類焼酎は糖蜜以外にイモ類、タピオカ、コーングリッドなどサトウキビや米以外の糖化用デンプン原料を組み合わせて使うことも可能である。 蒸留方法は、奄美黒糖焼酎がもろみを一定量ずつに分けて単式蒸留器で一度だけ蒸留する単式蒸留(多くは常圧蒸留)であるのに対して、甲類焼酎は連続式蒸留器(多くは減圧蒸留)で自動の流れ作業的に行われる。このため、甲類焼酎は風味に乏しいが、酎ハイやリキュールなどの原料としては癖のないものとなる。 蒸留した酒は、本格焼酎である奄美黒糖焼酎には度数調整用の水以外のものを加えられないのに対して、甲類焼酎は風味調整用の成分を加えることも可能である。また、風味を加えるために乙類焼酎を混和する場合もある。
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