糖尿病における運動療法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/09 19:37 UTC 版)
アメリカ疾病制御予防センター(Centers for Disease Control and Prevention)は、糖尿病患者に対して運動を薦めており、運動に励むことで以下のような効果が得られる、と主張している。 インスリン感受性を高める 血糖値の制御 体重を減らす 気分が良くなる よく眠れる 記憶力が向上する 血圧の制御 LDLコレステロールを減らし、HDLコレステロールを増やす 糖尿病患者の場合、低血糖発作に気を付ける。インスリンを注射している患者の場合、血糖値を確認する必要がある。低血糖発作は、運動中、運動を終えた直後、その翌日に起こる場合もある。空腹感、疲労感、体に力が入らない、震える、イライラする、不安である、冷や汗が出る…これらの症状がある場合、低血糖発作の可能性があり、頭痛や意識消失を来たす場合もある。運動の前に血糖値を測定し、100mg/dl以下であれば、軽食を摂り、低血糖発作に備えてブドウ糖を用意する。運動中は水分を充分に摂取する。 糖尿病慢性期合併症が生じた場合、運動療法は中止する。 なお、運動していても、炭水化物を食べている限り高血糖は防げず(高血糖を惹き起こす最も一般的な原因は炭水化物の摂取にある)、インスリン感受性は運動を終えた途端に低下する(インスリン抵抗性が高くなる)。インスリン抵抗性は運動では防げない。 「インスリン感受性が低い」ということは、「インスリン抵抗性が高い」(インスリンの効き目が悪い)状態を意味する。
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