粘膜の微細構造と胃腺
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/08 16:05 UTC 版)
胃の壁(胃壁)は、3層構造をしている。胃壁は内側から粘膜層、粘膜下層、固有筋層、漿膜下層、漿膜から成る。筋層の外側は腹膜で覆われている。なお、胃癌は胃壁のどの部位まで浸潤したかで進行度が判断される。 粘膜には、胃小窩(いしょうか)と呼ばれる微細な穴が無数に並んでいる。胃小窩の底には、胃腺(胃底腺)とよばれる管状の分泌腺が開口し、この腺が粘膜の最下層までのびている。この分泌腺からは、主に、塩酸と消化酵素のペプシノゲンが分泌される(胃液)。胃腺の細胞のうち、壁細胞(傍細胞)は胃酸(塩酸)および内因子を分泌し、主細胞はペプシンの前駆体であるペプシノゲンを分泌する。ペプシノゲンは生理活性が無いが、塩酸に反応することで活性型のペプシンに変化する。 なお、壁細胞から分泌される塩酸(胃酸)は胃の幽門前庭部に存在するG細胞から産生されるガストリン、副交感神経末端から分泌されるアセチルコリン、肥満細胞などから分泌されるヒスタミンによる刺激で内分泌される。胃の粘膜の表面をおおう副細胞は、塩酸の酸性とペプシンによる消化から細胞自身を守るため、粘液を分泌している。
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粘膜の微細構造と胃腺
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/07/20 04:51 UTC 版)
胃の壁は、3層構造をしている。胃の壁を胃壁と言う。胃壁は内側から粘膜層、粘膜下層、筋層、から成る。筋層の外側は漿膜である腹膜で覆われている。 粘膜には、胃小窩と呼ばれる微細な穴が無数に並んでいる。胃小窩の底には、胃腺(胃底腺)とよばれる管状の分泌腺が開口し、この腺が粘膜の最下層までのびている。胃底腺を構成する主な細胞は以下のとおりである。 表層粘液細胞 頚部粘液細胞(副細胞) 壁細胞 主細胞 この分泌腺からは、主に、塩酸と消化酵素の前駆体であるペプシノーゲンが分泌される(胃液)。胃腺の細胞のうち、壁細胞(傍細胞)は塩酸やコバラミンの吸収に関わる内因子を分泌する。主細胞はペプシンの前駆体であるペプシノーゲンを分泌する。ペプシノーゲンは、塩酸に会うと分解され、活性型のペプシンに変化する。 胃の幽門前庭部に存在するG細胞からは胃の消化活動を活発化させるホルモンであるガストリンが内分泌される。 胃の粘膜の表面をおおう表層粘液細胞や頚部粘液細胞(副細胞)は、塩酸の酸性とペプシンによる消化から細胞自身を守るため、粘液を分泌している。
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