米国のCIWS
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/16 06:14 UTC 版)
アメリカ合衆国では、対艦ミサイルの脅威が認識され出した1970年代以降、シースパロー艦対空ミサイルと並んで開発・導入されたのがファランクス CIWSである。 しかし、ガトリング機関砲を迎撃手段とするファランクスでは、高速化する対艦ミサイルに対応しきれない恐れが高まった。対艦ミサイルを撃墜できたとしても破片などがそのまま船体に突入して被害が出る可能性が懸念されるのと、バルカン砲では数十秒で弾丸を撃ちつくしてしまうために、対艦ミサイルの飽和攻撃には対応できないことが指摘された。このため、遠距離での迎撃を可能とする赤外線誘導ミサイルを使用したRIM-116 RAMが開発されたが、ファランクスを完全に代替するものとはならず、とくに大型艦では今後も両者が併用される。 また、アメリカ海軍が2種の沿海域戦闘艦で採用したボフォース 57mm砲は、CIGS(Close In Gun System)と呼ばれており、CIWSの役割も兼ねる。開発中のズムウォルト級ミサイル駆逐艦でも副砲としての搭載が予定されていたが、対舟艇用の30mm機関砲に変更され、CIWSは搭載されないことになった。 米国の水上戦闘艦艇の多くが、CIWSを後部に1基もしくは相互の射界をカバーできる2基を前後ないし両舷に装備している。航空母艦や揚陸艦などの大型艦は、艦の重要性や艤装スペースに余裕があることから、3基ないし4基を船体各所に搭載している。
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