第三世代・第四世代
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/16 00:21 UTC 版)
ブローデルに続く学派第三世代では、数量史や価格史・歴史人口学などの分野で新しい研究が産み出された。南仏ラングドックの歴史研究から出発したエマニュエル・ル・ロワ・ラデュリ、集合心性への関心からフランス革命史研究を刷新したモナ・オズーフ、また中世史の幅広い分野で執筆を続けるジャック・ル・ゴフやジョルジュ・デュビーなどが代表的な歴史家とみなされている。 1985年にブローデルが死去したあと、ブローデルが抑圧してきた研究手法や研究主題への新たな広がりが生じた一方、アナール派に強力な指導的存在はいなくなったとされる。歴史学に限らず学問の細分化が進むなかで、『アナール』誌に掲載される論文も、方法論・問題意識ともに細分化と多様化をつづけたため、もはや統一的な方針を有する一つの「学派」と呼べるような明確な輪郭は薄くなりつつある。第四世代の中心的人物としては、ベルナール・ルプチ、ジャック・ルヴェル、ロジェ・シャルチエなどがいる。
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