符号分割多重化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/28 14:25 UTC 版)
詳細は「スペクトラム拡散」を参照 符号分割多重化 (CDM) またはスペクトラム拡散は、複数の伝送路が同じ周波数帯域を同時に共有する技法のクラスを意味し、その際の帯域幅はビットレートまたは符号レートよりずっと広い。スペクトラム拡散には、周波数ホッピングと直接拡散(直接シーケンス)がある。後者の場合、各伝送路がビット群を「チップ」と呼ばれる符号化された伝送路固有のパルス列として転送する。ビット当たりのチップ数あるいは符号当たりのチップ数を拡散率 (spreading factor) と呼ぶ。この符号化は一般に、一意な時間依存の一連の短パルス列を送信することでなされ、1ビットの送信に複数のチップが対応し、1チップの送信に複数の短パルスが対応する。それぞれの伝送路は符号が異なるため、同一の光ファイバーやラジオ周波数帯などの媒体で同時送信でき、非同期に多重分離される。従来の技法に対して優れているのは(統計多重化と同様)可変帯域幅が可能な点で、シャノン=ハートレーの定理によれば帯域幅を広くするほどSN比が悪くても通信可能となる。無線通信におけるマルチパス対策としては、レイク受信機がある。 符号分割多重化技法は多元接続法として使われ、符号分割多元接続 (CDMA) と呼ばれる。例えば携帯電話サービスや無線ネットワークで使われている。なお、Code Division Multiple access という用語はクアルコムが定義した特定のCDMAベースの携帯電話システムを指すことがある。 CDMAの別の重要な用途としてグローバル・ポジショニング・システム (GPS) がある。
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