竜骨、船首材および船体
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/09 20:34 UTC 版)
「ロングシップ」の記事における「竜骨、船首材および船体」の解説
バイキングの造船者は設計図や工作仕様書をもっていなかった。造船者は製造前に船の絵を描き、地面の上で1から造り上げていった。最初に造るのは竜骨と船首材であった。船首材の形状は色々な大きさの円形部品から成っていた。次の工程は船腹用板材(strake)を造ることであり、船首から船尾にかけて端を揃えて継ぎ合わされた。ほとんどすべてのロングシップは船幅用板材が端を重ね合わせるやり方で造られた。 船幅用板材が所定の高さまで積み上げられると、内側の枠と横の桟が取り付けられた。部品は鉄のリベットで取り付けられ、整形用帯材が竜骨内側のリブに固定された。ロングシップでは船幅用板材の1ヤード(90 cm)あたり約5本のリベットが使われている。 ロングシップの広い船体は水面下の強度もありこれが安定性につながる。さらに水に浸かったり被ったりする可能性を減らす。船体はタールに漬けた苔で耐水性を持たせている。秋に船体にタールを塗り冬の間にタールが乾くように船小屋に放置する。水が入らないようにオールの穴は木製の円盤で塞ぐことができる。オールを使用しない時は中から塞いでしまえる。
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