科学史のヒストリ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/29 01:43 UTC 版)
科学史が学問として成立したのは比較的遅く、アメリカ合衆国で科学史専門論文誌ISISが発刊された1912年ごろがその成立と考えられる。これ以前にも、天文学史や医学史などはこれより先に研究が進んでいたが、科学全体を体系化して学問の対象とすることが行われはじめたのはほぼこの時代と考えられる。初期の研究で比較的重要なものには、フリードリヒ・ダンネマンの『大自然科学史』(1913年)がある。 1930年代には国際会議などが開催されたこともあり、科学史の研究が大きく進められた。ジョージ・サートンの『科学史と新ヒューマニズム』やロバート・キング・マートンの『十七世紀イングランドにおける科学・技術・社会』、ボリス・ゲッセンの『ニュートン力学の形成』、ジョン・デスモンド・バナールの『科学の社会的機能』などはこの時期に著された科学史研究の代表的著作であるといえる。 戦後、ハーバート・バターフィールドなどにより科学革命などの定義が行われ、研究も活発になった。1960年代以降は、原子爆弾など、科学がもたらしたものの是非に対する議論がさかんに行われるようになり、これらの議論にも科学史は必要不可欠なものとなった。このような科学の是非に対する議論を科学論という。
※この「科学史のヒストリ」の解説は、「科学史」の解説の一部です。
「科学史のヒストリ」を含む「科学史」の記事については、「科学史」の概要を参照ください。
- 科学史のヒストリのページへのリンク