私鉄の状況
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/15 18:16 UTC 版)
私鉄においては国鉄のような水揚港から卸売市場に輸送するものは少なく、市場から沿線の小売業者などに配送する役割が中心であった。 大手私鉄では、京阪電鉄などが鮮魚などの食品輸送を行っていた。主に電動貨車や貨物列車を使用しており、営業用電車からの改造車や新規に製作された車両もあった。地方私鉄では気動車の端に「鮮魚台」と呼ばれるカゴを設置して、乗客とともに鮮魚を輸送していた。大手私鉄と同様に電動貨車や貨物列車での輸送も行われた。 電動貨車は、鮮魚と他の食料品を混載する場合「魚菜車」といった名称で呼ばれることも多かった。 これらの私鉄で運行されていた鮮魚貨物列車は、近畿日本鉄道の鮮魚列車のような例外を除き、大都市圏では道路輸送の拡充で比較的早い時期に姿を消している。地方私鉄では相次ぐ廃線や合理化で廃止され、貨物を運ぶ鮮魚列車は消滅した。 なお、国有化前の魚運車を含めなければ、私鉄が所有し運行した冷蔵車は大沼電鉄と有田鉄道の2社の合計3両で、国鉄から譲渡されたレ1300形を短期間使用したのみである。
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