硫酸紙とは? わかりやすく解説

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りゅうさん‐し〔リウサン‐〕【硫酸紙】


硫酸紙(りゅうさんし)

グリセリンを含む硫酸溶液ひたして製造したすべすべした半透明洋紙耐水性耐油性がある。ほこりや手のあぶらを避けるために本にかぶせる。半透明光っていて、背文字などが読みにくい難点あり、にせものの帯やジャケットカラーコピー作り、硫酸紙でくるんで並べ古書ゴロもいるので、用心

トレーシングペーパー

(硫酸紙 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/17 16:26 UTC 版)

ゲートウェイ社ブランド箱入りトレーシングペーパー

トレーシングペーパー英語: tracing paper)は、透かして複写(トレースまたはトレスと言う)するための薄い半透明の紙。透写紙(とうしゃし)とも。同様の半透明の紙に硫酸紙(りゅうさんし)、パラフィン紙グラシン紙などがあり、製法にもよるが丈夫で耐水性・耐油性があるため、食品のクッキングシート書物表紙を包装するブックカバー薬包紙などに用いられる。

「ペーパー」とは言われるが、再生紙にはできないため、古紙回収に入れてはならない。

製法

紙は一般的にはセルロース繊維から成るが、内部にたくさんの微細な隙間があって空気を含んでいる。セルロースは屈折率が1.49と高く、光が空気との間で複雑に屈折を繰り返すため、全体としては白く不透明に見える。したがって、紙に透明性を付加するためには、この隙間を処理することで屈折の程度を減らせば良い。方法としてはおよそ以下の3種類に大別できる。

高密度化
原料をよく叩いて抄造し表面を平滑化することで物理的に隙間を減らす。グラシン紙。
化学変性
硫酸などでセルロース繊維の表面をゲル化、膨潤させて隙間を減らす。硫酸紙・パーチメント紙・擬羊皮紙。硫酸は仕上げの段階で洗浄除去され、製品には含まれない。
含浸
屈折率がセルロースに近い油脂や樹脂を浸透させて隙間を埋める。パラフィン紙。
Yupo synthetic tracing paper from ジャパン
Tracing paper roll
Transparent of tracing paper
Samples of TAKEYO tracing paper
質量 密度 湿度 面粗度 半透明 強度 (mD) 表面pH
ISO 536
(g/m²)
(kg/m³) ISO 287
(%)
ISO 8791-2
(ml/min)
ISO 2469
(%)
ISO 1974
(mN)
ISO 6588
(pH)
42 1,200÷1,235 7 100-300 79+/-5 220-440 6-7
53 1,200÷1,235 7 100-300 77+/-5 220-440 6-7
63 1,220÷1,250 7 100-300 75+/-5 220-440 6-7
73 1,220÷1,250 7.5 100-300 75+/-5 220-440 6-7
83 1,220÷1,250 7.5 100-300 75+/-5 220-440 6-7
93 1,220÷1,250 7.5 100-300 75+/-5 220-440 6-7
100 1,220÷1,250 7.5 100-300 75+/-5 220-440 6-7
112 1,220÷1,250 8 100-300 73+/-5 220-440 6-7
130 1,220÷1,250 8 100-300 69+/-5 220-440 6-7
150 1,220÷1,250 8 100-300 65+/-5 220-440 6-7
160 1,220÷1,250 8 100-300 61+/-5 220-440 6-7
170 1,220÷1,250 8 100-300 59+/-5 220-440 6-7
190 1,220÷1,250 8 100-300 55+/-5 220-440 6-7
200 1,220÷1,250 8 100-300 53+/-5 220-440 6-7
240 1,220÷1,250 8 100-300 47+/-5 220-440 6-7
280 1,220÷1,250 8 100-300 45+/-5 220-440 6-7


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