硫化アンモニウム
硫化アンモニウム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/07/10 13:05 UTC 版)
硫化アンモニウム | |
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ammonium hydrosulfide |
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別称
ammonium bisulfide
ammonium hydrogen sulfide |
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識別情報 | |
3D model (JSmol)
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ChemSpider | |
ECHA InfoCard | 100.032.009 |
EC番号 |
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PubChem CID
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RTECS number |
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UNII | |
国連/北米番号 | 2683 |
CompTox Dashboard (EPA)
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特性 | |
化学式 | [NH 4]SH |
モル質量 | 51.111 g/mol |
外観 | 黄橙色の発煙液体(溶液中)、白色の菱形結晶(無水)[1] |
密度 | 1.17 g/cm3[1][2] |
沸点 | 56.6 °C, 330 K, 134 °F |
水への溶解度 | 混和 |
溶解度 | アルコール、液体アンモニア、液体硫化水素に溶ける ベンゼン、ヘキサン、エーテルに溶けない。 |
屈折率 (nD) | 1.74 |
危険性 | |
労働安全衛生 (OHS/OSH): | |
主な危険性
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Toxic |
GHS表示: | |
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Danger | |
H314, H400. | |
P260, P264, P273, P280, P301+330+331, P303+361+353, P304+340, P305+351+338, P310, P321, P363, P391, P405, P501 | |
NFPA 704(ファイア・ダイアモンド) | |
致死量または濃度 (LD, LC) | |
半数致死量 LD50
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168 mg/kg (ラット, 経口)[3] |
関連する物質 | |
その他の 陰イオン |
水酸化アンモニウム |
その他の 陽イオン |
硫化水素ナトリウム |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
硫化アンモニウム(りゅうかアンモニウム、ammonium sulfide)は化学式 (NH4)2S で表されるアンモニアの硫化物である。
無色の液体、水に易溶、エタノールに可溶、ジエチルエーテルに不溶[4]。
性質
水に易溶、エタノールに可溶、エーテルに不溶。アンモニアおよび硫化水素の臭気がある。強い塩基性があり、重金属と反応して硫化物の沈殿を生ずるので、重金属の定性分析に使用される。酸を加えると硫黄と硫化水素に分解する。
生成
7-10%のアンモニア水を二分し、一方に硫化水素を飽和して硫化水素アンモニウム(NH4HS)とし、これを残る半分に加え、この溶液を-18℃に冷却すると無色針状結晶として析出するが、常にNH4HSを含む。 水に易溶。きわめて分解しやすく、アンモニアと硫化水素の臭がする[5]。
脚注
- ^ a b Lide, David R., ed (1990). “Physical Constants of Inorganic Compounds”. CRC Handbook of Chemistry and Physics (71st ed.). CRC Press, inc.. p. 4-45
- ^ Pradyot Patnaik. Handbook of Inorganic Chemicals. McGraw-Hill, 2002, ISBN 0-07-049439-8
- ^ Record of ammonium hydrosulfide 労働安全衛生研究所(IFA)発行のGESTIS物質データベース, accessed on October 22, 2010
- ^ JIS K 8943: 2012
- ^ 岩波書店 理化学辞典 第3版
関連項目
外部リンク
硫化アンモニウムと同じ種類の言葉
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