相関分光法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/01/28 04:26 UTC 版)
「糖質の核磁気共鳴分光法」の記事における「相関分光法」の解説
詳細は「二次元NMR」を参照 COSY(correlation spectroscopy)は、糖質の構造解析に有用である。二次元COSYスペクトル中の交差ピーク(クロスピーク)は2つのプロトン間のカップリング(2あるいは3結合)を示している。このカップリング情報を用いることで、通常アノメリックプロトンを出発地点として単糖の環状を辿りそれぞれのプロトンを決定することができる。 2D-TOCSY実験は、2D-COSY実験と同様にカップリングしたプロトン間に交差ピークが観測される。しかしながら、TOCSYによってさらにスピン系の全てのプロトンとの相関の情報を得ることができる。多糖類の場合は、それぞれの糖残基は独立したスピン系であるため、特定の糖残基の全てのプロトンを区別することが可能である。一次元版のTOCSYもまた利用可能であり、単一のプロトンに電磁波を照射すると、スピン系の残りのプロトンが明らかとなる。 近年のこの技術の進歩には、1D - CSSF - TOCSY (chemical shift selective filter - TOCSY) 実験の開発がある。本手法により高品質のスペクトルが得られ、カップリング定数を抽出し立体化学の決定に役立てることができる。
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