発見とヤヌスとの混同
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/31 16:59 UTC 版)
「エピメテウス (衛星)」の記事における「発見とヤヌスとの混同」の解説
2つの衛星が軌道を共有し合うという特殊な状態にあることから、エピメテウスの発見は複雑な経緯をたどっている。 まず、1966年12月15日にオドゥワン・ドルフュスが新たな衛星と思われる天体を発見し、その後16、17日にも検出に成功している。この発見は国際天文学連合のサーキュラーで翌1967年1月3日に公表されている。ドルフュスはその後もこの衛星を観測し続けており、衛星の名称として「ヤヌス」を提案している。 一方でドルフュスが初めて検出した3日後の1966年12月18日に、リチャード・ウォーカーが同様の観測によって土星の衛星と思われる天体を発見し、翌1967年1月6日に国際天文学連合のサーキュラーで公表された。この時に発見された天体こそが現在エピメテウスとして知られている衛星であるが、当時は同じ軌道には一つの衛星しか存在していないと考えられたため、この天体はドルフュスが発見した衛星 (ドルフュスの提案に伴い非公式にヤヌスと呼ばれていた) と同一の天体だと考えられた。 しかし検出報告から12年後の1978年になって、Stephen M. Larson と John W. Fountain によって1966年の一連の観測結果は非常に似た軌道上にある別々の天体によってうまく説明できることが示された。1980年のボイジャー1号の観測によってこの結果が裏付けられ、Larson と Fountain はウォーカーと並んで公式にエピメテウスの発見者に名前を連ねることとなった。
※この「発見とヤヌスとの混同」の解説は、「エピメテウス (衛星)」の解説の一部です。
「発見とヤヌスとの混同」を含む「エピメテウス (衛星)」の記事については、「エピメテウス (衛星)」の概要を参照ください。
- 発見とヤヌスとの混同のページへのリンク