発色団への効果
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/09/17 08:11 UTC 版)
有機化合物の色を増やす。例えば、ベンゼンは発色団を持たないため色を示さないが、ニトロベンゼンは発色団として作用するニトロ基(−NO2)が存在するため淡黄色を示す。しかし、p-ヒドロキシニトロベンゼンでは−OH基が助色団として作用するため濃い黄色を示す。このとき助色団(−OH)が発色団(−NO2)と共役する。赤色のアゾベンゼンでも同様の振る舞いが見られるが、p-ヒドロキシニトロベンゼンは濃い赤色である。 染料を作るには色素原分子に助色団が存在することが不可欠である。しかし、助色団が発色団のメタ位置に存在する場合、色に影響しない。 助色団は深色シフト(英語版)を生成する化合物として知られており、吸収の波長を増加させて赤外光に近づくため、赤色シフトとしても知られている。ウッドワード・フィーザー則は、有機分子の共役系に接続したいくつかの助色団の最大吸収波長のシフトを推定する。 助色団は、染料が着色される物に結合するのを助ける。助色団の電離は結合を助け、塩基性物質が酸性の染料を使用するのはこの理由によるものである。
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