発育障害・低身長
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/04 09:54 UTC 版)
身長の伸びの低下や体重増加不良が見られる。内分泌疾患などの器質性疾患がない低身長小児の30例中18例(60%)は潜在的亜鉛欠乏状態で、そのうち11例は血清亜鉛値が基準範囲より低値(70μg/dL以下)で、亜鉛投与で伸長の伸びの改善が見られる例が多い。 加賀らは、低身長を主訴に受診した患者132例(男児69例、女児63例)について、血清亜鉛値60μg/dL未満は12例(9%)、60〜80μg/dLは84例(64%)、80μg/dL以上は36例(27%)であり、潜在性亜鉛欠乏(血清亜鉛値が60〜80μg/dL)を含めると75%が亜鉛欠乏状態であった。八木澤らは低身長を主訴に受診した0歳〜20歳までの211例(男97例、女114例)について、血清亜鉛値が60μg/dL未満は19例(9%)、60〜79μg/dLは99例(47%)、80μg/dL以上が93例(44%)と加賀らの報告と同程度の割合を報告している。 Hazamaらは、低身長児(50例(男28例、女22例)を比較したところ、血清亜鉛値が低身長児56.76±7.90μg/dL、健常児136.70±8.10μg/dLであり、低身長児で有意に低値を示した。 要因は不明であるが、偏食や軽度の亜鉛吸収障害が考えられる。
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