生体センシング
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 14:07 UTC 版)
「ダイヤモンド窒素-空孔中心」の記事における「生体センシング」の解説
ナノダイヤモンドを測定対象の内部に入れる方法とNV中心磁気顕微鏡のように測定対象の外部から計測を行う方法が存在する。ここでは、ナノダイヤモンドを用いた方法を説明する。NV中心を有するダイヤモンドは、490-560 nmの光励起波長に対し赤/近赤外(637-800 nm)で発光するのでほとんどの細胞自家蛍光波長とは重ならないため、バイオイメージング用途に適する。NV中心のスペクトルは、負に帯電した欠陥(NV-)では638 nmでゼロフォノン線(ZPL:zero-phonon line)を示し、中性状態では575 nmでZPLを示す。NV中心を含むナノダイヤモンドの発光強度は、1粒子中のNV中心の数によって決まり、全反射蛍光顕微鏡(TIRF:total internal reflection fluorescence microscopy)測定を用いて同一条件下で並べて比較した場合、100 nmナノダイヤモンドのPL輝度は、Atto 532色素の輝度よりも1桁以上大きいとされ、H3中心は、青色光で励起した場合に約530 nmで最大の緑色蛍光を発する。NVおよびNV-N中心は高エネルギー条件下で連続的に励起しても光褪色または明滅しない。
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