現場練り
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/29 11:58 UTC 版)
コンクリートは、概要に示されているような目的を達するため示方配合によって水、セメント、骨材、混和材料の使用量を設計する。しかし、実際の現場では細・粗骨材の混在や骨材の含水率にばらつきがあるため、コンクリートを現場で製造する場合にはその配合を修正しなければならない。これを現場配合という。 現場配合で配合を修正したのち、その配合設計に基づいて各材料を正確に計量する。安定した高品質なコンクリートを製造するためにはこの計量の精度が大きく関わってくるため、各材料はそれぞれ質量誤差が1-3[%]になるようにコンクリート標準示方書で規定されている。この計量は、通常バッチ(batch)と呼ばれる1練りの単位で行われ、その量は実際に打設する量や練混ぜ機の性能によって決定される。 計量された各材料は、練混ぜによって均等質にする。練混ぜは通常ミキサー(mixer)と呼ばれる機械を用いて行われ、以下のようなものがある。 バッチミキサー(batch mixer)重力式傾胴型 強制練り式パン型 水平一軸型 水平二軸型 連続ミキサー(continuous mixer) バッチミキサーは、先に述べたバッチ1つの単位で練混ぜを行うもので、以前はコスト面に優れた重力式ミキサーが使われることが多かったが、最近は混合性能の優れた強制練り式、特に水平二軸型ミキサーが使われることも多い。また、連続ミキサーはバッチごとに練混ぜるのではなく、時間連続的に材料を供給しつつ練混ぜを行っていくものであるが、本格的な練混ぜを行う前に実際の材料を用いて試験練りを行って品質などを検査しなければならない。いずれのミキサーを使うにしても、その練混ぜ時間などは各ミキサーによって異なるため、試験練りによってそれらを決定する必要がある。
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