現代の擲弾兵達
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/24 21:04 UTC 版)
現代の軍隊では「擲弾兵」と言う名称は体格や武勇に優れた兵士が選抜される精鋭部隊の名誉称号として使われている。一方、擲弾(手榴弾)は歩兵の標準装備となったため、任務上は殆どの歩兵が実質的に擲弾兵の役割も担っているとも言える。 イギリス陸軍にはグレナディアガーズ(近衛擲弾兵連隊)が存在し、同部隊はバッキンガム宮殿警備の任に就いているが、単なる儀仗兵では無く実戦部隊としての任務にも就いている。この部隊はワーテルローの戦いに於てフランス軍の精鋭である擲弾兵部隊を破ったことからこの名称を与えられたが、あくまでも名誉称号であり、現在の実戦任務時の編成は軽歩兵である。 ドイツ連邦軍においては重装備の歩兵を擲弾兵(Grenadiere)、機械化歩兵を装甲擲弾兵(Panzergrenadiertruppe)と称し、軽歩兵である猟兵(Jäger)と区別している。またベルギー、スイス、ノルウェー、ロシア空挺軍などの欧米諸国だけではなく、インド、アルゼンチン、メキシコでも、擲弾兵の呼称が継承されている。 カラビニエリやフランス国家憲兵隊などは、近衛騎兵隊から発展した国家憲兵であるが、精鋭部隊の証として擲弾を部隊章にあしらっている。 同じく同時代に活躍していた胸甲騎兵も、現在では精鋭部隊の名称として残っている。 バッキンガム宮殿の衛兵交代式におけるグレナディアガーズ ドイツ連邦軍の装甲擲弾兵(ボスニアにて) 手榴弾を模したカラビニエリの部隊章
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