現代の宗教戦争
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/04 05:43 UTC 版)
イスラエルと周辺アラブ諸国とで戦われた中東戦争および以降のパレスチナ武装勢力との紛争は、ユダヤ教・キリスト教・イスラム教の聖地であるエルサレム・ヘブロンなどの帰属問題が絡んでおり、宗教戦争の色彩も強い。元々、イスラエル建国以前にパレスチナに土着していたユダヤ人は民族的にはパレスチナ人とほぼ同じであり、信仰する宗教の違いで区別されていた経緯もある。 2001年のアメリカ同時多発テロ事件以降、アメリカは同盟国に呼びかけて対テロ戦争を継続しているが、最近では中東地域の民主化というスローガンも掲げている。2004年のイラク戦争は、その典型である。中東には同じイスラム教を信仰している観点から、義勇軍として多くのイスラム教徒がイラクの支援に向かい、また、反米運動が各地で展開されるようになった。現代ではこのようなイスラム教徒と非イスラム教徒の対立の構図が少なからずとも見られるようになり、「文明の衝突」とも呼ばれている。混乱が続いた中東ではイスラム過激派組織のアルカーイダやISILが勢力を拡大した。2022年ロシアのウクライナ侵攻では、2018年のウクライナ正教のロシア正教からの独立に関する宗教的な対立が背景の1つにあるといわれている。
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