現代のタロット
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/14 06:22 UTC 版)
タロット史の第三の革命は、1972年、英国の「アルフレッド・ダグラス版」とよばれるタロットの出現である。このデッキはライダー版(ウェイト版)に準拠しつつも、シンプルで力強い大胆なデザインと原色を基調とした鮮やかな色彩で人気を博した。これより以前、エッティラの昔から、一家言をもった神秘家たちがおのおのの自説に基づくオリジナルタロットを出版することはよくあることだったが、現在のように、魔術系タロットのみならず、考えうるあらゆるものをモチーフとし、自由なアイディアを盛り込んだ多くのオリジナルデザインのタロットカードが無数に創作されるようになったのは、このアルフレッド・ダグラス版の大ヒットから始まったことである。これ以来、映画『007 死ぬのは奴らだ』の小道具として創作された「007タロット」、ヒンズー教のタントラに基づくタロット「ダーキニー・オラクル」、日本風の「浮世絵タロット」、不思議の国のアリスのタロット、サルバドール・ダリがデザインした巨大サイズのタロット、ユング心理学に基づく「ユングのタロット」等、多くの名作タロットが誕生した。まさにアルフレッド・ダグラス版こそが現代タロット文化の繁栄をもたらしたのであり、現在も珍奇で多彩かつ斬新な数々のタロットが世界中で次々に生み出され続けている。
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