狩猟用ナイフ(ハンティングナイフ)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/04 14:58 UTC 版)
「ナイフ」の記事における「狩猟用ナイフ(ハンティングナイフ)」の解説
狩猟においては、弓にせよ、銃にせよ、獲物に致命傷を負わせることはできても、即死させることは難しい。また、1人で運びきれない大形獣を仕留めた際には、運搬に適するようにその場で解体することもある。このため、獲物に止めを刺したり解体作業に用いたりしても壊れない、丈夫なナイフが必要となる。 ハンティングナイフには、獣皮を切り裂く鋭い切れ味と、骨に当たっても関節に差し込んで筋を切っても折れたり欠けたりしない丈夫さが求められる。これらの解体作業に当たっては、皮を剥いだり肉を切り出したりする用途毎に違うナイフを用いることもある。ガットフックは筋を切って解体を助け、スキナーは皮を剥ぐために刀身を薄く、形状は反り返り先端は鋭くなく作られている。また、これらのハンティングナイフには、血を被っても滑りにくく丈夫で握りやすい、柄の部分が必要である。 日本では、マタギが熊狩りに使い「ナガサ」と呼ばれる、伝統的なハンティングナイフも存在する。柄の後端が開いた筒状になっているものは「袋ナガサ」と呼び、熊と出くわしたりした際には立ち木を柄とする槍になる。また、アイヌ語を語源とする「マキリ」という小型ナイフも、多用途ナイフとして北海道や東北各地に形状を変えながら使われ続けている。 重厚な作りから、ナイフコレクター等に好まれる種類でもある。
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