物語の着想
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/04 06:45 UTC 版)
1991年当時、小林源文が旅行へ出向いたコロンビアの隣国ペルーにてセンデロ・ルミノソによるJICAの日本人職員殺害事件が起きた。このとき日本政府は遺憾の意を表明するだけで指をくわえて見ているだけであった。小林はこの事件、そして当時の日本政府の対応に「日本人の安全と日本国の権益を守るのは誰なのか」と疑問を感じる(オメガ7 vol3あと書きより意訳)。日本に脅威を与え、日本人の命を奪う国家、テロ組織へ日本が直接的な軍事制裁を与えることのできる組織の必要性。それが自衛隊「非公然」特殊部隊オメガという作品の着想につながったのであった。作品中、小林源文と同姓でオメガ部隊を実質的に指揮する陸上幕僚監部の小林陸将は、日本が本気で介入し軍事報復したことを相手国やテロ組織に誇示するため、自衛隊の制式小銃である89式を投入させたり、小松が現場に自衛隊PKO部隊章を意図的に残すなど日本の組織が関与したとはっきりとわからせる場面が垣間見られる。そこに作者である小林源文の明確な意図が読み取れる。
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