無誘導重力ターン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/27 06:04 UTC 版)
L-4Sロケットによるおおすみの打ち上げにおいては、政治的な問題から誘導装置の開発が遅れたために無誘導での打ち上げが行われることになった。これはロケット本体をランチャーによって傾けて発射することでピッチオーバーマニューバを省略、さらに第3段燃焼終了後の慣性飛行中に姿勢制御を行い、遠地点において地上からの制御で第4段に点火、軌道投入するもので、動力飛行中の誘導制御を一切行わない。 この方式では高度な技術を要する誘導装置が不要な代わりに、ロケットが風で流されたりロケットモーターの燃焼時間誤差で投入軌道に誤差が生じる、設計段階で想定した軌道にしか投入できない、といった欠点があり、後のM-3Cロケットから各段に順次設定した軌道とのズレを補正する誘導装置が搭載されてゆき、M-Vロケットではピッチオーバーマニューバを含めた積極的な誘導制御が行われるまでになった。
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