無リスク金利の振る舞い
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/16 18:00 UTC 版)
「レア・ディザスター」の記事における「無リスク金利の振る舞い」の解説
無リスク金利(固定された所得を受け取るような利子、例えば債券)もまたレア・ディザスターによって説明されうる。アメリカのデータを用いた際、生起確率が1.7%であるようなレア・ディザスターをデータセットに導入すると、レア・ディザスターモデルは大きな規模の利子率の下落(12.7%から3.5%)を起こす。 加えて、Rajnish Mehraによる、大恐慌と第二次世界大戦における原爆投下のような事象における無リスク金利の振る舞いに関する批判にバローは反論している。バローは二つの影響が人々のレア・ディザスターについての期待に対して働いていると推論している。核戦争を起こし得る事象(キューバ危機や第二次世界大戦)において、レア・ディザスターの起こる確率は上昇し、ゆえに利子率は低下する。しかしながら政府の債券がデフォルトする可能性もまた上昇する。というのも国家が破壊されるという潜在的な可能性による。よって債券の利率は上昇する。これら二つの力は逆に働き、よって結果としてあいまいな動きとなる。無リスク金利は大恐慌以前はそのままで大恐慌以後に下落し、そして第二次世界大戦の当初においては下落したがその後上昇している。
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