点滴装置
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/25 05:43 UTC 版)
点滴装置は、ガラス瓶あるいは合成樹脂製バッグに無菌充填された薬液と、患者の静脈に刺入される注射針が、「点滴ライン」あるいは「点滴セット」と称される専用のチューブで繋がれたものより成る(組み立てる順番は後述する)。 静脈であっても相応の血圧が存在するので、圧力をかけるため薬液は重力差を使って高い位置に吊す必要がある。点滴ラインの途中には「チャンバー」と呼ばれる太くなった箇所があり、ここに薬液が滴下される(「点滴」という呼称はここから来ている)。これにより薬液中の微小な気泡が除去されると共に、時間当たりの注入量(=注入速度)を測ることができる。 注入速度は「ローラークレンメ」というころ状の部品でチューブを圧迫し、狭窄させることによって調節するが、正確な管理が要求される場合は輸液ポンプが用いられる。点滴ではないが、微量の薬剤を持続的に投与する方法としては、注射器を少しずつ押すシリンジポンプも用いられる。急速に薬剤を注入するときは、加圧バッグで薬液を圧迫する方法も採られる(野外での応急手当で設備が存在しない環境の場合、手で押す)。
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