火山灰の監視・予測
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/06 12:21 UTC 版)
航空路上における危険な現象の1つに、噴火に伴う噴煙がある。火山の噴煙は航空路の視程を悪化させるだけでなく、火山灰に含まれる硬い粒子によってコックピットの窓が傷ついて見えづらくなったり、飛行機の機体が損傷したりすることがある。また、火山灰はジェットエンジンの燃焼温度より融点の低いガラス質を多く含んでいるため、エンジンに入り込んでしまうと、熱で溶かされて付着してしまい、最悪の場合エンジン停止になることもある。1982年6月24日には、クアラルンプールからパースへ向かっていたブリティッシュ・エアウェイズのボーイング747が、スマトラ島の南の高度11,470mでガルングン山の火山灰により、エンジンが4基とも停止するという事態に見舞われた。奇跡的に乗員・乗客は全員無事であったが、エンジン損傷の被害総額は85億円に達した。 詳細は「ブリティッシュ・エアウェイズ9便エンジン故障事故」を参照 気象庁では、こうした火山灰により引き起こされる航空機の被害を防止・軽減するため、国際民間航空機関(ICAO)の下、東京航空路火山灰情報センター(東京VAAC)を運営している。
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