潜水艇による調査
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 15:37 UTC 版)
「関門トンネル (山陽本線)」の記事における「潜水艇による調査」の解説
関門海峡の潮流は速く、海底に漂砂があるとは考えられなかったが、念のために西村深海研究所所有の西村式潜水艇を用いて海底の調査を実施した。西村式潜水艇は、下関市出身で当時は東京で水産業を営んでいた西村一松が開発したもので、全長10メートル弱、幅2メートル、21トンあり、魚類や水棲植物の観察を目的としたものであった。この潜水艇を借り受けて海底の調査を行うことにし、真鶴半島から17日かけて母船の第六松丸に曳航されて関門海峡へ到着した。潜水艇は、操縦士のほかには2人が乗れるだけの大きさで、3,000ワットの電灯で照らされる海中を小さなガラス窓から観察した。海流があるときは潜航できないため、調査は転流時の30分ほどに限られた。1937年(昭和12年)1月15日から2月2日までかけて潜水艇による海底調査を実施し、事前の予想通り漂砂はないことが判明した。
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