滇王之印(中国語版)との対応
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/12 07:18 UTC 版)
「漢委奴国王印」の記事における「滇王之印(中国語版)との対応」の解説
1955年(昭和30年)より発掘調査が始まった中華人民共和国雲南省晋寧県の石寨(せきさい)山遺跡(石寨山古墓群遺跡)からは50基の土坑墓や、青銅器を主とする副葬品4000点あまりが出土した。このうち1956年(昭和31年)の第2次発掘で6号墓より「滇王之印」と書かれた金印などが発掘されており、古代の国家滇王の印とされている。またこの金印出土により、この古墳群が古代滇国の国王および王族の墓地(石寨山滇国王族墓)であることが判明した。滇王之印の外形は印面一辺2.4cmの方形、高さ2cm、主さ90g。上面の鈕は蛇鈕である。印文は陰刻「滇王之印」の四字二行。 その寸法の形式から明らかに漢印であり、『史記』西南夷列伝の、武帝が元封2年(紀元前109年)に滇王へ王印を下賜したという記事に対応する。 西嶋定生はこの滇王之印と日本の福岡で出土した漢委奴国王印が形式的に同一であることを指摘しており、両印ともに蛇鈕であり、その年代は紀元前109年と57年というおよそ166年の隔たりがあるが、ともに外民族の王が漢王朝に冊封を受けたしるしであったとしている。
※この「滇王之印(中国語版)との対応」の解説は、「漢委奴国王印」の解説の一部です。
「滇王之印(中国語版)との対応」を含む「漢委奴国王印」の記事については、「漢委奴国王印」の概要を参照ください。
- 滇王之印との対応のページへのリンク