温泉で脆くなった土壌(地質学的問題)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/26 00:00 UTC 版)
「別府明礬橋」の記事における「温泉で脆くなった土壌(地質学的問題)」の解説
この地域の土壌は新生代第四紀更新世の火山噴出物で、角閃石と輝石を多く含有する安山岩と凝灰角礫岩を基岩とする。 この両基岩が温泉に由来する地熱で複雑な変質を受けており、特に、架橋地点の起点(北九州)側の斜面 (アーチアバットAAI)は、当初の地質調査の段階で、温泉による熱水変質を受けており、かつ土層構成が複雑であることがわかった。工事が進捗して、掘削がほぼ完了する時点になっても、想定の基礎岩盤が見当たらず、変質した粘性土のまわりに未変質の岩塊が点在している状況で、予想以上に熱水変質を受けていること判明した。強酸性の地下水位置の関係から、これ以上、床付位置を下げることが出来ないため、この地盤が支持地盤として期待できるかどうかが、架橋工事の継続に対して大きな岐路であった、という。入念に土壌試験を実施した上で、架橋材料に合成構造メラン材を使用したトラス構造とすること、補剛桁とアーチリブの剛性をほぼ等しくすることで、アーチアバット(土台)部にかかる反力の軽減を実現した。(詳細後述) また、土壌改良として、石灰混和土の埋め戻しによる土壌のアルカリ化が実施された。(詳細後述)
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