淳于髠の出で立ち
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 06:01 UTC 版)
淳于髠は、元々は斉の平民であったが、親が貧しかった。淳于髠には兄弟が多くいたが、その中で、淳于髠が一番醜かったため、奴隷にさせられ、親は残りの兄妹を養う事ができた。そもそも、淳于髠は、身長は五尺に満たず、容貌は一度会ったら忘れられないほど醜いものであり、鼻孔は天井を向いており、両眼は大きさもそれぞれ違った。しかも、体力はあまりないため、農工生産よりも、家事雑役に従事することとなった。しかし、淳于髠は小さい頃から奴隷という身分にさせられたため、相手の機嫌を損なわないように行動するための、読心術の名手となった。淳于髠は、奴隷を増やす、という生産手段のために、奴隷主によって結婚させられることになるが、その相手の女性も奴隷である。その女性は、自分の事を美しい、と思っていたため、淳于髠を見てあまりの醜さに驚いた(奴隷の結婚は、当事者には何の発言権もない)。すると、淳于髠は、妻の心のうちを言い当て、「これは主人の命令だ。俺の事を悪く思わないでくれ」と言った為、妻はまたも驚いた。次いで、妻が子供の容姿の心配をしていれば、「お前が綺麗だから醜い子供は生まれない」と思うと言うので、妻の方は気味が悪くなり、訳を尋ねれば、「お前の顔に書いてあるからだ」と答え、続いて彼女が淳于髠の背丈の低さを嘆いていることをも言い当てた。妻は奴隷主を相手にするよりも、将軍や高官を相手にするよう言い、そのようにしてみると、早速奴隷の身分を脱する事ができた。そして、当時の斉の王であった威王の側近となった。
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