江戸幕府の牧士
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/28 08:41 UTC 版)
江戸幕府は、御用牧として下総国に小金牧・佐倉牧、安房国(千葉県南部)に峯岡牧を設け、馬の飼養にあたる「牧士」の職を置いた。江戸幕府の牧士については通常「もくし」と読まれている。 江戸幕府は牧周辺の村を「牧付村」「野付村」に指定し、その夫役によって牧の維持にあたらせ、現地における維持管理の責任者として牧士を任命した。牧士は当初少数であったが(小金牧では、牧士の任命は元和2年(1616年)が最初で、当初は専門技能をもつ者が5名のみ選ばれたという。)、その後名主などの有力農民の中から牧士を多数任命するようになった。牧士には苗字帯刀、麻裃の着用、乗馬鉄砲などの身分的特権が認められた。 牧士は勢子(せこ)と呼ばれる人足を使役し、牧内の水場や樹木の手入れ、「野馬」(牧で放牧されている馬)の管理などに従事していた。
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