水泳の場合
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/21 04:50 UTC 版)
急激な体温の低下は心臓発作などを引き起こす恐れがあるため、泳ぐ前には必ず準備運動により体を温め、循環器系を活発にすることは日本の義務教育課程において教育されている。水が冷たいときは、遊泳を避けることが一般的であるが、訓練などで水に入る場合は入念な準備運動が行われる。 水温が低い場合は、本人が認識している以上に体力の消耗が激しいため、短時間で終了するように計画される。また、はじめは水温が十分に高くても、雨が降り始めると水面付近は急速に水温が低下するため、遠泳などを計画する場合は天候に配慮されることが一般的である。 自身の泳ぐ力を過信したことに起因して波や風、流れ、水深などに対する警戒が不十分なために事故が発生する場合も多い。遊泳が禁止されている場所は潮流が複雑に入りくんでいるなどの理由がある。プールの場合は、給排水口に強い流れが発生している場合があるので近づいてはならないことを示している施設が一般的である。風が強い時は水面付近に飛沫が飛ぶことがあり、これがきっかけで溺れる危険性がある。また、アルコールを摂取した場合は、体温低下による循環機能の低下を誘発しやすく、同時に、陸上よりも身体能力の低下が顕著になることから、飲酒後の遊泳は危険である。 缶ビール1本飲んで、泳いだ人が溺死してしまうのは多くの場合、心臓発作ではなく、気道の蓋である喉頭蓋が麻痺しているために気道に水が入り、一瞬で意識を失ってしまうからである。
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