気象との関係
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/26 00:40 UTC 版)
風害は小さなものよりも大きな個体で起こりやすく、サビキンの感染によって大きな腫瘍を持つ個体は健康な個体よりも容易に破壊される。風倒木は土壌が浅い所で起きやすく、形状比(樹高を胸高直径で割ったもので、ヒョロヒョロの個体ほど値が高くなる)が高い個体で被害が大きい。 分布北限周辺では低温による損傷が多く、若い実生苗では大量死につながっている。樹齢の高い元気な個体はたまにあるかないかの低温にも耐える。最も多い現象は雪氷が枝葉に付着し、その重みによって生じる冠雪害である。枝の曲がりで済めばいい方で、重度の冠雪害は幹を真っ二つにしたり、樹木を根元からひっくり返して(根返り)しまい樹木にとって致命的なダメージになる。これも形状比が高い個体ほど激害となりやすい。前述のように、リギダマツとの雑種個体は低温への耐性が上昇するという報告がある。 夏の極端な高温と乾燥は実生苗の大量死の原因となることがある。大きな個体でも高温と乾燥によってストレスを受けた結果、抵抗力が弱まり、害虫の攻撃を受けて気象害以上に深刻な問題を誘発することがある。 実生苗や若い個体は洪水によって冠水した状態では長く生存できないという研究がある。春から秋の成長期に2週間以上完全に浸水した状態では死んでしまう。大きな個体は洪水に対してそこそこの抵抗性を見せ、1シーズンなら生存する。しかし、0.3 m以上の水深があると2年目の成長期の間に死んでしまう。
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