比喩としての帝国主義
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/04 04:32 UTC 版)
帝国主義という言葉は原義を越え、しばしば文明間の不平等な力関係や、有力な国家の事物や概念が周辺地域へと進出していく状態を指して使用される場合がある。 言語帝国主義、英語帝国主義、文化帝国主義 該当項目を参照。 メディア帝国主義 メディア帝国主義(英語版)という言葉は、国際的な情報の流れをアメリカのAP通信やイギリスのロイター、フランスのAFP通信といった巨大な国際通信社やメディア・コングロマリットが握っており、情報発信が欧米先進国からの一方的なものとなっていることを指して使用され、発展途上国側から非難されてきた。1970年代後半から1980年代前半にかけてはこの批判が特に盛り上がり、ユネスコ事務総長だったアマドゥ・マハタール・ムボウはに「新世界情報秩序」を提唱してこの状況の是正を訴え、途上国から強い支持を得たものの、この議論の中で東側諸国がジャーナリストの認可制の導入を提唱したこともあって、先進国からは報道の自由を制限するものだとして強い反対の声が上がり、1984年にアメリカの、1985年にはイギリスおよびシンガポールのユネスコ脱退を招いた。この結果新世界情報秩序は立ち消えとなり、情報の流れの不均衡は是正されることはなかった。
※この「比喩としての帝国主義」の解説は、「帝国主義」の解説の一部です。
「比喩としての帝国主義」を含む「帝国主義」の記事については、「帝国主義」の概要を参照ください。
- 比喩としての帝国主義のページへのリンク