比喩としての天使
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/09/14 16:00 UTC 版)
天使は、神に近い霊的な存在であるが故、「真・善・美」において神に準じて完成性の高い水準にある。そこから、「美しさ」について、美男・美女などを天使で比喩することがある。天使は、本来のイメージでは、成人した男性であるか若い男性であるが、イメージが通俗化するにつれ、女性や、子供の姿となって把握されて来た。 ここから、美しい女性を天使と呼んだり、美少年、美少女を天使と比喩的に呼ぶなどの用法が生じる。また「真」や「善」についても、天使は「嘘」が付けない、すなわち「真」にして「善」なる存在であることから、比喩的に、心の無垢な人や、善意に満ちた人などを天使と比喩することがある。 幼い子供は「悪」を知らない無垢な存在だとも誤って考えられた為、幼い子供を天使と呼んだり、あるいは病人にとって献身的に治療に尽くしてくれる女性、看護婦などをかつては「白衣の天使」などとも呼ぶ。 あるいは成人であっても、その心の高潔さや純粋さが「天使」にも似て優れた人については、やはり「天使のごとき人」というような形容が与えられた。カトリックの聖人であるドミニコ会のトマス・アクィナスや、フランシスコ会のボナウェントゥラは、天使的博士、熾天使的博士などの称号で呼ばれた。
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