母乳の代替品
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/29 14:23 UTC 版)
「粉ミルク」も参照 医学的な理由で母乳を与えることができない場合(母乳の出が悪い、母親が感染症を罹患している、乳汁移行性のある薬物を服用している、乳首が炎症を起こした、子の側に先天的な代謝疾患がある、等)や、母乳が不足する場合、社会的な理由で直接授乳できない場合(母親が乳児から離れて就労している場合や、職場に授乳設備がない場合)、美容的な理由(授乳によるバストラインの崩れを防ぐ)によって直接授乳することを避けたい場合などに、育児用の粉ミルクが広く用いられる。1980年代に入り、母乳の組成に近い粉ミルクが開発されるようになった。子に先天代謝異常がある場合は、特別に調整した育児用粉ミルクを用いる。 牛乳は鉄含有量が少なく、乳児期から1日400ml以上飲ませると鉄欠乏性貧血の原因になりうるので、育児用粉ミルクや母乳の代わりに飲ますのは1歳以降にすべきであるとされている。欧州では牛乳を早くから乳児に飲ませていたので、フォローアップミルクが開発された。 かつて、青森県の農村では、母乳の不足をやむを得ず薄い米のとぎ汁で補ったことがあった。その結果、幼児に発生したリボフラビン(ビタミンB2)欠乏症はシビ・ガッチャキ病として知られる。
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