死肉食
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/06 10:01 UTC 版)
ほとんどのマカイロドゥス類は死肉食だったとする考えもある。これはその犬歯の機能に重きをおかないので、しばしば性選択説と共に唱えられる。現生の食肉類の多くも程度の差こそあれ死肉食をする。鋭い嗅覚と聴覚は死体を探したりダイアウルフやArctodus のような他の捕食者から獲物を奪うのに役立ち、ほとんどのマカイロドゥス類のずんぐりした形態に見られるように速く走ることは必要とされない。 現生のネコ類も場合に応じて死肉食をする。ライオンは強健なハンターだが、機会があれば獲物を奪う。トラやピューマは獲物を埋め、数日後に食べるために戻ってくる。ネコ類はみな病気や怪我をしたものを殺すことを好み、病気で動けない動物と死んだ動物の間には微妙な境界線しかない。ラ・ブレア・タールピットのスミロドン骨格の豊富さもこの仮説を支持している。ピットに捕らえられて死にかけているか死んでしまった動物は、現生のチーターのような真の強肉食性動物にとっては食べ物とはみなされないだろう[要出典]。この説は最も古くからあるものだが、いまでも有力だとみなされている[要出典]。 この考えに対する反論は様々な点を根拠としている。その歯は完全に肉食性であり、雑食性のイヌやクマがするような植物性食物をすり潰すような動きはできない。裂肉歯は肉を効果的に剪断できるような形をしており、現生のブチハイエナのような骨を噛み砕くようにはなっていない。オス・メス両方ともそのような犬歯を持ち、頭骨には対応した適応が存在することから、マカイロドゥス類はある程度まで場合によって両方を使い分ける便宜主義者だったのだろう[要出典]。
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