正規輸入車と並行輸入車
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/07 14:53 UTC 版)
法的には「正規輸入車」と「並行輸入車」とは区別されていない。 日本において公道を走行するための自動車は、道路運送車両法に基づき、国土交通大臣に対して自動車の型式ごとに安全性、環境性などを申請し認可されている必要がある。型式の認定は、 一般的な量産自動車は「型式指定自動車」、大型商用車などは「新型届出自動車」、年間輸入台数が2000台以下の車種では「輸入車特別取扱自動車」の3種に分類される。このいずれかで認可された輸入自動車が一般的に「正規輸入車」と呼ばれ、またこれらを取得していない輸入自動車を「並行輸入車」と呼んでいる。 「型式が認定されている車」と「そうでない車」の違いは個別車種が保安基準に合致しているかどうかを「事前に登録されている型式」で見るか「実際の個別車両」で見るかの違いである。公的な自動車検査機関がおこなう検査のために要する時間が、同一仕様が大量に生産される車両であれば「型式」というもので簡略対応できるという用途のものである。その代わりに個別車両での車両規定合致検査は一台一台厳格な検査が要求されるが、実際は法的措置によって一部簡略化されている。 「並行輸入車」とは、一般の商品で「並行輸入」といわれる「日本の正規代理店が取り扱っている商品を別の業者が別のルートで輸入し販売すること」をさす意味とは異なる。「並行輸入」は「正規代理店があるのにそれを通さずに輸入すること」である。しかし、この意味での「並行輸入」の自動車を指し「並行輸入車」と言う場合も多い。「“正規代理店が存在しない車種”を輸入すること」に用いられ、また「メーカーとしての正規代理店はあるが日本国内で販売されていない車種」を他の輸入業者が輸入販売する際にも用いられる。
※この「正規輸入車と並行輸入車」の解説は、「輸入車」の解説の一部です。
「正規輸入車と並行輸入車」を含む「輸入車」の記事については、「輸入車」の概要を参照ください。
- 正規輸入車と並行輸入車のページへのリンク