正中神経麻痺
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/15 09:12 UTC 版)
母指対立運動や短母指外転筋(APB 母指を垂直にたてる)の筋力低下や母指球筋の萎縮の結果の猿手が有名である。円回内筋症候群や前骨幹神経障害を含んだ、他の近位部における神経障害は非常に珍しい。これらは腕神経叢炎の部分型としておこることが多い。 手根管症候群 Carpal tunnel syndrome CTS 手根管は底部を手根骨、上部を屈筋支帯で形成される狭い空間である。この中を正中神経と9本の健が通過する。何らかの原因で手根管内の圧力が高まると正中神経の絞扼性障害が出現する。橈骨骨折、腫瘍、ガングリオン、手根骨の骨折、妊娠、糖尿病、甲状腺機能低下症、長期の血液透析などが原因として知られているが原因不明なことも多い。通常は利き手側に発症し症状も強いが、中年女性の半数以上は両側性である。橈側の3指の異常感覚で発症し夜間に増悪する。重症例では短母指外転筋の筋力低下で母指球萎縮にいたる。手関節掌側、正中神経直上でチネル徴候がよく認められる。ファーレン徴候も認められる。軽症例は夜間の副木で手首の可動性を制限させたり、副腎皮質ステロイド局注が有効である。進行れに対しては手根管開放術を行う。筋萎縮が明らかになる前に行うのがよいとされる。母指球筋が萎縮した場合を猿手という。 円回内筋症候群 正中神経は肘部で円回内筋の双頭間を通過する。この双頭間で絞扼がおこるのが円回内筋症候群である。正中神経の障害なのでCTSとも類似するが前腕の回内、肘屈曲、示指の浅指屈筋収縮によって症状が悪化する。絞扼部位のチネル徴候は陽性だが、ファーレン徴候や症状の夜間増悪は稀である。
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正中神経麻痺
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母指対立運動や短母指外転筋(APB 母指を垂直にたてる)の筋力低下や母指球筋の萎縮の結果の猿手が有名である。円回内筋症候群や前骨幹神経障害を含んだ、他の近位部における神経障害は非常に珍しい。これらは腕神経叢炎の部分型としておこることが多い。 手根管症候群 Carpal tunnel syndrome CTS 手根管は底部を手根骨、上部を屈筋支帯で形成される狭い空間である。この中を正中神経と9本の健が通過する。何らかの原因で手根管内の圧力が高まると正中神経の絞扼性障害が出現する。橈骨骨折、腫瘍、ガングリオン、手根骨の骨折、妊娠、糖尿病、甲状腺機能低下症、長期の血液透析などが原因として知られているが原因不明なことも多い。通常は利き手側に発症し症状も強いが、中年女性の半数以上は両側性である。橈側の3指の異常感覚で発症し夜間に増悪する。重症例では短母指外転筋の筋力低下で母指球萎縮にいたる。手関節掌側、正中神経直上でチネル徴候がよく認められる。ファーレン徴候も認められる。軽症例は夜間の副木で手首の可動性を制限させたり、副腎皮質ステロイド局注が有効である。進行れに対しては手根管開放術を行う。筋萎縮が明らかになる前に行うのがよいとされる。母指球筋が萎縮した場合を猿手という。 円回内筋症候群 正中神経は肘部で円回内筋の双頭間を通過する。この双頭間で絞扼がおこるのが円回内筋症候群である。正中神経の障害なのでCTSとも類似するが前腕の回内、肘屈曲、示指の浅指屈筋収縮によって症状が悪化する。絞扼部位のチネル徴候は陽性だが、ファーレン徴候や症状の夜間増悪は稀である。
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