次数列とは? わかりやすく解説

次数列

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/03/24 14:08 UTC 版)

次数 (グラフ理論)」の記事における「次数列」の解説

無向グラフの次数列 (degree sequence) とは、そのグラフ頂点次数増加しない順序並べた数列である。上のグラフでは (3, 3, 3, 2, 2, 1, 0) となる。次数列はグラフ不変量であり、同型グラフは同じ次数列を有する。しかし、一般に次数列だけでグラフ一意特定することはできない同型でないグラフでも同じ次数列になりうる。 次数列問題とは、正の整数増加しない数列を次数列として与えたとき、対応するグラフ実例(または全てのグラフ)を求め問題である。次数として0を許容すると単に独立した頂点加えればよいだけなので、出題する場合には0は使わない与えられた次数列に対応するグラフ個数求める(あるいは推測する問題は、グラフ数え上げ問題一種である。 次数総和の公式から、総和奇数となるような数列例えば (3, 3, 1))はグラフの次数列としてはあり得ないことが分かる。逆もまた真であり、数列総和偶数であればグラフの次数列としてありうるループ多重辺を許容すれば次数列からグラフを描くことは簡単だが、単純グラフ (simple graph) に限定すると次数列問題はやや難しくなる数列 (8, 4) は明らかに単純グラフの次数列ではない。何故なら Δ(G) が頂点数から1を引いたより大きいという矛盾があるためである。数列 (3, 3, 3, 1) も単純グラフの次数列ではないが、こちらの理由前者ほど明らかではない。単純グラフの次数列の一般的基準求めることは古典的問題であり、Erdős and Gallai (1960)、V. J. Havel (1955)、S. L. Hakimi (1961)、S. A. Choudum and Sierksma et al. (1991) などの例がある。 例えば、Erdős-Gallai の定理では、数列 (di)i=1,...,n は、総和偶数でかつ 1 と n の間の全ての k について ∑ i = 1 k d i ≤ k ( k − 1 ) + ∑ i = k + 1 n min ( d i , k ) {\displaystyle \sum _{i=1}^{k}d_{i}\leq k(k-1)+\sum _{i=k+1}^{n}\min(d_{i},k)} であるときのみ単純グラフ数列である。Havel と Hakimi は、(d2-1,d3-1,...,dd1+1-1,dd1+2, dd1+3,...,dn) が単純グラフの次数列であるときだけ (d1,d2,...,dn) が単純グラフの次数列であることを証明した

※この「次数列」の解説は、「次数 (グラフ理論)」の解説の一部です。
「次数列」を含む「次数 (グラフ理論)」の記事については、「次数 (グラフ理論)」の概要を参照ください。

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